元予備校講師、木彫りグマのブログ

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平成30年史 阪神・淡路大震災とオウム真理教の事件で日本社会が大きく揺さぶられた「震」の年、平成7年(1995年)

こんにちは、木彫りグマです。

 

平成30年史シリーズ。今回は平成七年、1995年を取り上げます。

毎年、ニュースで取り上げられる「今年の漢字」。

1995年は「震」でした。

 

1月の阪神・淡路大震災地下鉄サリン事件に代表されるオウム真理教がらみの事件、相次ぐ金融機関の破綻など、日本社会を大きく揺さぶる「震」が多発した年でした。

 

日本社会が激しく動揺した「震」の1年を振り返りましょう。

なお、この年の10大ニュースは時事通信社のこちらの記事を参考にしました。

https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_soc_general-10bignews1995

バブル景気の記事はこちら

バブル景気とは何か、バブル景気が発生した原因やバブル期のエピソードなどについて元予備校講師がわかりやすく解説

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前年の平成6年の記事をご覧になりたい方はこちらをご覧ください。

平成30年史 パンナ・コッタが流行し、短命内閣が続き、猛暑に見舞われた平成6年(1994年)

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<a href="https://www.photo-ac.com/profile/2207777">kimtoru</a>さんによる<a href="https://www.photo-ac.com/">写真AC</a>からの写真

国内政治

 

中央政界では、社会党を中心とする村山富市内閣が継続していました。

政界に衝撃が走ったのは4月に行われた統一地方選挙

東京都知事にタレントの青島幸男氏、大阪府知事横山ノック(本名、山田勇)氏が当選したからです。

 

両氏はともに「無党派」を看板に掲げて当選を果たしました。

両氏とも、参議院議員の経験があり、政治的に全くの素人というわけではありませんでした。

しかし、前年から続く政治的不安定に対し、有権者が「脱政党」の選択をしたと注目を集めましたね。

以後、選挙では「無党派層」を意識せざるを得なくなったように思えますね。

 

 

海外ニュース

 

海外ニュースも、不安定な内容が多かったように思えます。

 

一番の衝撃はイスラエルのラビン首相暗殺のニュースでしょう。

ラビン首相は第三次中東戦争の英雄で強いリーダーシップをもって中東和平を進めました。

 

前年の1994年にパレスチナ解放機構アラファト議長との間で和平合意であるオスロ合意に署名。

中東和平が一気に進むかと期待されていた矢先の出来事だっただけに、衝撃は大きいものがありました。

 

核問題という点では、フランスと中国の核実験強行のニュースがありましたね。

現在、核兵器アメリカ・ロシア・イギリス・中国・フランスの五カ国が中心となって保有しています。

核兵器保有する国は、核拡散をうたいつつも自国の核開発に余念がないということが改めて浮き彫りになった一件でした。

 

隣国の韓国では大統領経験者が次々と逮捕される事態となりました。

この年逮捕されたのは全斗煥元大統領と盧泰愚前大統領です。

 

韓国では政権が交代すると前任の大統領経験者が逮捕されるのが恒例となってしまいます。

現在の文在寅政権下でも、李明博元大統領や朴槿恵前大統領が逮捕されていますね。

 

明るいニュースとしては、ボスニア内戦の和平合意が成立したこととミャンマーのアウン・サン・スーチー女史が自宅軟禁を解除されたことがありました。

 

社会面のニュース

 

何といっても一番の事件は阪神・淡路大震災

 

1995年1月17日の朝5時46分。

明石海峡震源地とする直下型地震兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)が発生しました。

 

連休明けの朝のニュースは、混乱する街の様子と炎上する市街地、傾いたビルが倒れる映像から始まりました。

高速道路が横倒しになっている映像は、今でも脳裏に焼き付いています。

 

死者6,434人、負傷者43,792人、被害総額10兆円以上という巨大地震は未曽有のものでした。

都市部で起きる直下型地震の恐ろしさをまざまざと見せつけた地震でした。

 

阪神・淡路大震災と同じくらい注目集めたのがオウム真理教による一連の事件です。

1983年に麻原彰晃こと、松本智津夫が開いた能力開発塾の「鳳凰慶林館」がオウム真理教のルーツとされます。

 

1884年にヨガサークルとして始まった「オウム」は、徐々に宗教団体化していったといいます。

1988年の在家信者が死亡した事件や1989年の坂本弁護士一家殺害事件などが露見しなかったため、オウム真理教の活動は継続しました。

 

1994年に松本サリン事件や信者のリンチ殺人事件などにオウム真理教の関与が疑われるようになるころ、教団ではVXガスの合成に成功。12月12日に会社員VX殺害事件でVXガスを実際に使用しました。

 

1995年、警察の捜査が徐々に上九一色村の教団施設に及びそうになるころ、教団はつぎつぎと事件を引き起こしていました。2月28日の公証人役場事務長逮捕監禁致死事件、3月20日地下鉄サリン事件が代表的なものですね。

 

地下鉄という密閉された空間で化学兵器であるサリンが散布されたことで13人が死亡、約6,000人が重軽傷を負う大惨事が引き起こされました。

 

3月22日、警視庁は公証人役場事務長逮捕監禁致死事件でオウム真理教の信者の逮捕状を取り、上九一色村の教団施設を一斉捜査。捜査は全国のオウム真理教関連施設に及びました。

 

5月16日、警察は上九一色村の教団施設を一斉捜査。第6サティアンとよばれた建物にいた麻原彰晃を逮捕しました。

 

これがきっかけとなり、村山内閣はオウム真理教に対する破壊活動防止法の適用方針を承認します。

 

 

経済面のニュース

 

この年、複数の金融機関が経営危機に陥ったとのニュースが流れ人々を驚かせました。

破綻の原因はバブル期に作ってしまった巨額の不良債権

コスモ信用組合や木津信用組合などが不良債権によって破綻しました。

 

バブル崩壊により所有する土地を売却することができなくなり、貸し付けた資金の回収が困難になった末の破綻でした。

 

最も大きな問題となったのは住専(住宅専門貸付会社)の破綻です。

1970年代に生まれた住専バブル経済によって急成長。

住専7社の融資残高は11兆円以上に達しました。

政府は住専の破綻は国民経済に大きな打撃を与えるとして、公的資金6,850億円を投入します。

 

公的資金投入の是非をめぐって国会で大きな議論が巻き起こり「住専国会」とよばれましたね。

このとき、国民から大きな批判を浴びた政府は、以後の公的資金の投入に慎重になります。

 

 

スポーツ・エンターテイメント

 

スポーツ面では、新横綱貴乃花の優勝で盛り上がりました。

11月には兄の若乃花と兄弟優勝決定戦をおこないます。

この時勝ったのは兄で大関若乃花でした。

テニスの全仏オープンでは伊達公子選手が四強まで進出。

世界ランキングを四位まで上げていましたね。

 

また、近鉄の選手だった野茂英雄投手が大リーグに移籍。

30年ぶり2人目の日本人メジャーリーガーとなって話題を呼びました。

 

1995年3月のアカデミー賞を獲得したのは『フォレスト・ガンプ』でした。

一期一会のキャッチフレーズと共に日本でも話題になった作品ですね。

 

また、ダウンタウン松本人志さんが、武道館で単独ライブ「松風95」を開催。チケットは後払い制で、かつ自己申告という破格の催しでした。最終的に赤字となったそうですが、新たな試みとして注目されましたね。

 

さいごに

 

1995年は阪神・淡路大震災オウム真理教事件というインパクトの強い事件がおきた年でした。世相がどうしても暗くなりがちな中、スポーツ面では明るい話題が多かった気がします。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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