随筆『枕草子』を知らない人はほとんどいないでしょう。
書名を忘れてしまっても「春はあけぼの」を暗唱させられた人は多いはず(笑)
勉強だと思って読んでいると、全く面白くないのですが、大人になってから読むとなかなかに面白いことを言っていることに気づきます。
清少納言とは
清少納言は中宮定子に仕えた女房の一人です。今でいう、皇后さまのおつきの人といったところでしょうか。
清少納言の本名は不明です。なので、ペンネーム清少納言さんといった感じなんですよ。そういう意味でも、ブロガーっぽいですよね。
かなり頭の良い女性だったようで、主人である中宮定子からも一目置かれた存在でした。
紫式部は清少納言が嫌いだったとの伝説があり、ひとことでいうと「才能があるからって調子に乗ってんじゃないわよ!」といった感じの酷評をしたとされています。まあ、真偽のほどは定かではないようなんですがね。
枕草子の内容
枕草子の内容は、大きく分けて3つのパターンに分類できます。
一つ目は「ものづくし」。
「すさまじきもの」「うつくしきもの」などといった似たものを集めてくるシリーズです。
二つ目は日常生活や四季の自然を観察したシリーズ。
三つ目は中宮定子との思い出や宮中での出来事をつづった回想シリーズです。
全体的に文章はシンプルで一文も短いのが特徴です。
これはブログを書く人間として見習いたいポイントですね。
清少納言が「をかし」(興味深い)と思ったものを中心に扱っているのが特徴ですね。
「うつくしきもの」はkawaiiの原点?
古語で「うつくしきもの」とは、かわいらしいものという意味です。
何を可愛いとするかは、もちろん、その人の感性で違うものですし、一概に男女の違いとも言い切れませんが、時には?マークがつくことも少なくありません。
枕草子では、あくまで清少納言の独断と偏見で「かわいいもの」を並べています。
瓜に書いた幼児の顔。
スズメの子が鳴きまねにつられて踊るようにやってくること。
2・3歳くらいの幼児が急いでハイハイしてくる途中に、小さなチリをつかんで大人に見せている様子。
おかっぱの子どもが、髪が目の前にかかっても気にせず小首をかしげている様子。
小さな貴族の子供が大きい服を着せられて歩く様子。
ひな人形の道具。
とにかく、小さいものは何でもかわいい。
まあ、あくまで清少納言の好みではありますが(笑)
こんな風に、共通点のあるものをリズムよく並べていくんです。
つい「なになに?ほかには何があるの?」と読み進めたくなってしまいます。
リズムよく、調子よく、ポンポンと読んでもらうのもブログとして大切な要素なんだなと思う今日この頃でした。
枕草子の原文からあたるのはちょっと大変だと思いますので、読みやすいものやマンガがいいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。