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「利子って何?」「利子の歴史とは?」「リボルビング払いの注意点とは?」わかりやすく解説!

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利子って何?

利子にはどんな歴史があるの?

リボルビング払いの何が要注意なの?

 

このページをご覧の皆さんはそのような疑問を思っているかもしれません。

利子とは、お金を借りた人が返済するときに元本に付け加えて支払うお金のことです。

利子が生まれたのは古代でしたが、中世ヨーロッパでは禁止されます。

しかし、人間の欲望は教会による利子の禁止を有名無実化し、現在に至ります。

利子のデメリットのわかりやすい例がリボルビング払いです。

今回は、利子とは何か、利子にどんな歴史があるか、リボルビング払いの注意点などについてまとめます。 

利子とは何か

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利子について、もっとも単純に述べると以下のようになります。

金銭の貸借が行われた場合、その使用の対価として借り手が貸し手に支払う金銭。利息

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

要は、お金を借りた時に借りたことへの「対価」として、貸主に追加で支払うお金ということがいえます。

お金を貸す側からすると、借りた人が100%貸してくれるわけではないので、借り手によって利子は変わります。

確実に帰してくれそうな相手には低利子で、ちょっと返済が危ういときは高い利子をとるといいかえることができますね。

今では、カードローンやリボ払いなどでも利子は当然のようにとられます。

この利子こそ、金融機関の利益源だからです。 

 

中世ヨーロッパにおける利子

禁止されていた利子

ユダヤ教イスラーム教、キリスト教の共通の聖典である「旧約聖書」。

この中には、金もうけや金利の禁止が繰り返し登場します。

特に有名なのが「異邦人には利子をつけて貸してもよいが、あなたの兄弟に貸すときは利子をとってはならない」という規定です。

この規定のため、周囲に住む人のほとんどが「キリスト教信者=兄弟」となった中世ヨーロッパにおいて、利子をとってお金を貸すことはとても困難でした。

ユダヤ人の高利貸し 

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ヨーロッパ各地を流浪するユダヤ

引用:ユダヤ人 - Wikipedia

ヨーロッパ世界で、利子をとってキリスト教徒に貸し出す人々がいました。

ユダヤ教徒ユダヤ人です。

ユダヤ人も同胞から利子を取り立てることを禁じられていました。

しかし、彼らにとってキリスト教徒は「異邦人」なので、利息を取ってお金を貸してもよい対象でした。

ユダヤ人は封建領主や教会によって土地を持つことを禁じられることが多かったため、農業で生計を立てることが困難でした。

ゆえに、金融業に乗り出し成功するものが現れたのです。

 

ユダヤ人の高利貸しに対する警戒心が現れた作品がシェイクスピアの「ヴェニスの商人」ではないでしょうか。

ユダヤ人商人シャイロックは商人アントニオに借金と引き換えに自分の肉1ポンドを要求します。

ユダヤ商人の強欲さと、借金は身を亡ぼす可能性があることを警告しているようにも思えます。 

メディチ家の活動

 

Coat of arms of the House of de' Medici.png

引用:メディチ家 - Wikipedia

 

キリスト教徒の中でも金融業に乗り出すものが現れます。

東方貿易で財産を築いたイタリア諸都市の商人たちです。

特に、フィレンツェメディチ家は金融業で莫大な富を得ます。

教会の手前、公然と利子をとることができなかったメディチ家コジモは、諸国間の為替レートの違いを利用して利子にあたる金額を貸してから徴収することに成功します。

こうした手法は他の銀行家も取っていたと考えられます。

教会による利子の禁止は、人間の欲望の前に無力化していきました。

利子の公認 

16世紀に宗教改革が起きると利子についての考え方に大きな変化が訪れます。

プロテスタントカルヴァンは、利子を認めないことは教会の欺瞞であるとして、貧困者への高利貸しの禁止や利子率を5%以内におさめることなどを条件に利子を認めます。

同時に、カルヴァンは富を蓄えることは信仰に反することではないとも説きました

カルヴァン派の多いオランダなどでは経済活動が活発化します。 

 

複利って何?

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利子の話をすれば、避けて通ることができないのは複利です。

www.shiruporuto.jp

上のホームページの説明にもあるように、短期間であれば複利による影響はそんなに大きくありません。

しかし、借入期間が長期になればなるほど複利は威力を発揮します。

いわば、「利子が利子を生む」「お金がお金を生む」状態を作り出すことができますね。

 

お金を借りるときは利子率が低く、返済期間が短い方が複利によって利子が膨らみにくくなります。

逆に、お金を貸すときには利子率が高く返済期間が長くなればなるほど複利効果が大きくなります

 

利子が減りにくい代表例がリボルビング払いです。

いつまでたっても支払いが終わらない。

その理由は元本だけではなく利子にも利子が乗せられるから。

しかも、リボルビング払いの場合は長期にわたることが多いです。

期間が長く、利子がかかる金額(元本+利子)が減らないとあってはいつまでたっても支払いが終わらないのは当然です。

 

信販会社や銀行などがリボルビング払いを進めるのは、貸し手としては理想的な条件、つまり、利子率が高く貸出期間が長期で契約できるからですね。

利子にはプラス面もある 

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新規に事業を起こそうとした時、手元のお金が不足していれば銀行などからお金を借りる必要があります。

もし、利子がなければお金を貸す審査はとても厳重になるでしょう。

銀行は利子をとることでお金を貸しやすくしているともいえるのです。

利子についてしっかり理解することは現代社会を生きる上で必要不可欠なことではないでしょうか。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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